レジ袋有料化の概要
令和2年7月1日から全国一律でレジ袋が有料化されます。
スーパーマーケットだけでなく、コンビニ、ドラッグストア、ホームセンター、衣料品店、本屋、文房具屋など、プラスチック製買い物袋を扱う小売業を含む全ての事業者が対象です。
袋の価格は小売店が設定できますが、1枚当たり1円以上とされています。袋は1枚ごとに価格設定する必要があります。紙や布製の袋、持ち手がないもののほか、次に揚げる袋は有料化の対象外です。
レジ袋を有料化しなかった場合の直接の罰則規定はありませんが、容器包装多量利用事業者は、容器包装に関する報告が義務付けられており、取組が不十分と認められるときは勧告、命令、罰則の対象となることがあります。
経済産業省ホームページ
https://www.meti.go.jp/policy/recycle/plasticbag/plasticbag_top.html
主な小売店での対応
ローソンとファミリーマートは大きさに関わらず1枚3円とする方針を固めたと報道されました。セブンイレブンでは検討中とのことです。
※2020年5月31日 日本経済新聞
また、5月31日に北本市内のスーパーマーケットを調べたところ、ヤオコーとコープみらいは大5円、小3円、とりせんは大3円、中2円とすることを店頭ポスターで発表しています。ヨークマート(大4円、小2円)、カスミ(5円)では従来から有料化していました。ベルク、マミーマートはレジ袋有料化に関する周知はしていませんでした。
レジ袋有料化の目的はごみの削減ではない
今回のレジ袋有料化は、経済産業省の説明では、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの解決に向けた第一歩として、プラスチック製買物袋の有料化を通じて、マイバッグの持参など、消費者のライフスタイルの変革を促すことが目的とされています。
ごみ全体に占めるレジ袋の割合はわずかですから、ごみ量の削減というよりも、意識啓発という意味合いが強そうです。
個人的には、ごみの減量化、資源の節約、CO2排出抑制という観点から考えれば、レジ袋だけでなく容器包装廃棄物全体を削減する必要があると思っており、容器包装リサイクル法で定められている拡大生産者責任(※)の強化(=再商品化費用だけでなく収集運搬費用も含めるなど)や過剰包装の禁止などに取り組む必要があるのではないかと考えます。
容器プラだけでなく製品プラも削減を
また、容器包装プラスチックだけでなく、そもそもリサイクルの決まりがない「製品プラスチック」をどうするかということも大きな課題です。海洋プラスチックごみに関してはむしろ製品プラの方が大きく関与しているのではないかと思います。製品プラごみの削減方策についても議論が必要でしょう。
川口市で「レジ袋の大幅な削減に向けた取組の推進に関する条例」を制定されたのが平成20年。10年以上が経過し、全国一律・全業種での有料化が決まったことは一歩前進ですが、この小さな一歩にずいぶん時間が掛かったと感じます。
これをきっかけに、プラスチックごみ全体の減量化、再資源化について、議論が加速することを期待します。