令和5年第1回臨時会に提出された議案解説

令和5年5月18日に北本市議会令和5年第1回臨時会が招集され、議長の選出などを行った後、市長から提案された議案について質疑、討論、採決が行われました。ここでは市長から提案された全議案について解説いたします。

令和5年度税制改正により、地方税法の一部が改正されたことに伴い、北本市税条例の一部を改正するもの。令和5年4月1日施行のため令和5年3月31日づけで専決処分を行った。改正の内容は次のとおり。

桜井
桜井

附則第10条の2第27項(長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに係る税額の減額措置・わがまち特例)について、法律では1/3を参酌して1/6以上1/2以下の範囲内で定められることになっているが、近隣や県内の市町村ではどのように定めているか。

総務部長
総務部長

近隣の桶川市、鴻巣市、上尾市、伊奈町は参酌基準どおり。さいたま市、戸田市、蕨市でも同様。

桜井
桜井

長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに係る税額の減額措置について、①対象となるマンションの要件は、②個人で申請するとのことでかなり煩雑になることが予想されるが、まとめて申請できる方法など国から示されていないか、③築20年以上、戸数10戸以上のマンションは市内にどのくらいあるか、④具体的に申請が見込まれるマンションはあるか、⑤④について軽減した場合、北本市の税収への影響は。

総務部長
総務部長

①築後20年以上が経過している10戸以上のマンションであること、大規模修繕工事を過去に1回以上適切に行っていること、長寿命化に資する大規模修繕工事を適切に実施するために必要な修繕積立金が確保されていること(管理計画認定マンション又は助言指導に係る管理者等の管理組合に係るマンション)。令和5年4月1日から令和7年3月31日までに工事完了したものが対象となる。②申請書には個人番号(マイナンバー)などを記載する必要があり、個人ごとに作成する必要がある。添付書類については1部あれば写しで対応できる。具体的な方法については管理組合などとこれから検討をしていきたい。③スカイハイツ、サンマンション、ワコーレ、ハイデンスなど20か所。④ワコーレが大規模改修を予定している。⑤ワコーレが対象となった場合、960戸で課税総額が約7,104万円なので、その1/3の約2,360万円の減収となる。

桜井
桜井

市の減収分について財政措置はあるか。

総務部長
総務部長

財政措置があるという情報はない。

桜井
桜井

マンションが認定を受ける前提として北本市がマンション管理適正化推進計画を策定する必要があるが、策定の見込みは。

都市整備部長
都市整備部長

市内のマンションに調査したところ本年度中に申請を予定しているマンションはない。来年度当初から認定できるよう本年度中に策定する。

地方税法の一部改正に伴い、北本市都市計画税条例の一部を改正する必要があることから改正したもの。施行期日は令和5年4月1日であるため、令和5年3月31日付けで専決処分を行った。

改正の内容は、地方税法附則第15条の項の削除(第14項)及び項の追加(第46項)に伴う規定の整備【項ずれ】。

地方税法施行令の一部改正に伴い、北本市国民健康保険税条例の一部を改正する必要があることから改正したもの。施行期日は令和5年4月1日であるため、令和5年3月31日付けで専決処分を行った。改正の内容は次のとおり。

桜井
桜井

軽減判定所得の見直しが行われた経緯は。なぜ2割軽減と5割軽減だけ基準が引き上げられたのか。

健康推進部長
健康推進部長

低所得者に係る国保税の軽減判定の基準となる金額は、例年消費者物価など経済動向を踏まえて見直しの必要性を検討している。令和2年度に2割軽減、5割軽減について引上げられたものの、令和3年度、令和4年度は引上げが見送られた。今回物価上昇が顕著なため特に大きな影響を受けている2割軽減、5割軽減について基準の引上げが行われた。

食費等の物価高騰に直面し、影響を特に受ける低所得の子育て世帯に対し、特別給付金を支給する。国において予算措置が講じられたもので5月31日までに支給するよう求められているため令和5年4月25日付けで専決処分を行った。

補正前 234億6,500万円
補正額 5,154万4千円
補正後 235億1,654万4千円

副市長に新井信弘氏を選任するため議会の同意を求める。任期は令和5年6月1日から。

新井信弘氏の略歴

昭和41年8月31日生まれ
平成3年4月 北本市役所入庁
平成29年4月 北本市市民経済部長
令和2年4月 北本市行政経営部長
令和5年4月 北本市政策推進部長
令和5年5月31日 退職

議員のうちから選任する監査委員に島野和夫氏を選任するため議会の同意を求める。

島野和夫氏の略歴

昭和37年8月31日生まれ
平成11年5月 北本市議会議員
平成23年5月 北本市議会副議長
平成30年6月 北本市議会議長
令和5年5月 北本市議会議員(7期目)

補正前 235億1,654万4千円
補正額 4億9,602万8千円
補正後 240億1,257万2千円

【歳出】

電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援給付金 195,972千円
(給付金183,000千円、事務費12,972千円)

新型コロナウイルスワクチン接種業務経費 300,056千円
(予防接種委託料140,726千円、コールセンター業務委託料73,487千円など)

【歳入】

全額国庫支出金 496,028千円

桜井
桜井

令和5年度新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金について国からは①低所得世帯支援枠(総額5,000億円)と②推奨事業メニュー(総額7,000億円)が示されている。①は住民税非課税世帯に1世帯3万円分の予算が講じられているが、①②を組み合わせてプレミアム商品券やマイナポイントを付与するなど、地域の事情に応じて決められることになっている。今回計上されているのは①の分のみか。また①②を組み合わせることについては検討したか。

福祉部長
福祉部長

昨年度末から報道等で周知されており早急な給付を求める声が強まっていることから、最も早く支給できる方法としてまずは①のみを現金で支給することとした。

桜井
桜井

スピードを求めるのであれば令和5年度の課税を待たず令和4年度の課税データを元に給付することもできたのではないか。

福祉部長
福祉部長

国からは令和5年度の住民税非課税世帯分しか交付金が交付されない。近隣市町でも令和5年度課税を元に給付することとしており、本市としても令和5年度の課税を元に速やかに支給することとした。