◆一般質問 文化財保護事業について

質問の趣旨

新型コロナウイルスの影響により財政状況が厳しくなり、先行きも不透明であるにも関わらず、新規事業であるお茶屋遺跡内容確認調査事業については予定どおり実施しようとしている。これは、明らかに「不急」の事業である。さらに、10月1日付けの職員採用では「一般事務(文化財保護)」職を2名程度採用するとしている。

これらは一体、誰の指示によるものなのか?文化財保護事業に関心の高い三宮市長が強引に推し進めようとしているのではないか?

お茶屋遺跡内容確認調査事業

今年度上半期は、御茶屋に関する文献等の基礎資料を収集するなどの予備調査を実施し、下半期には文化財保護法に基づく発掘による学術調査を行うことで、御茶屋の存在の有無を明らかにしたい。

産業観光課で行っている森林セラピー事業と連携して進める必要がある。御茶屋の存在が確認されれば、西側地域の魅力の一つとなる。

予定どおり実施したいが、市の置かれている状況を勘案して、調査を実施するかどうか判断する。

Q.実施について市長から指示があったのではないか。

A.市長からの具体的指示はなかった。

(要望)3役が給与を減額し、議員も報酬を減額する、異例の緊急事態である。先送りについて、再度検討をお願いしたい。また、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第21条第14号により、文化財の保護に関することは教育委員会の職務権限であり、市長が指図できるものではない。事業の必要性については、教育委員会において主体的に判断していただきたい。

職員採用について

本市には文化財調査を実施できる職員が4人おり、うち3人が教育委員会に所属しているが、2名は管理職。現在、発掘調査に当たっているのは1名のみ。年齢も50歳代が3人、40歳代が1人と高齢化している。

将来にわたり市の埋蔵文化財事業を継続していくには専門職員の採用は喫緊の課題であり、教育委員会として専門職員の採用を要望していた。

Q.近隣市の状況は?

A.桶川市では一昨年1人の正職員を採用、鴻巣市でも昨年度1名を正職員で採用。発掘調査を担当する職員は、桶川市・鴻巣市とも2名体制となっている。

Q.採用された場合でも、文化財保護業務以外の業務を担当することがあるのか?

A.最初は文化財保護業務に従事するが、将来的には他の業務を担当する可能性がある。

まとめ

お茶屋遺跡内容確認調査事業の遂行や文化財保護の専門職員の採用が市長の指示によるものであることは確認できなかったが、緊急事態宣言期間中も遺跡発掘調査の視察を行っているように、文化財保護事業に対しては市長の関心が極めて高く、何らかの指示又は関与があったものと思います。現状では、市長が文化財保護事業について指示することは越権行為です。

実施するならば、第5次北本市総合振興計画(後期計画)に位置付けてから実施するべきものです。また観光事業と連携を図る=森林セラピーの魅力を高めるのであれば、シティプロモーションの一環としてターゲット世代である20~40歳代前半の若い人たちの意見を参考にするべきです。市政の私物化は許されません。

三宮市長のツイッターから