北本市における大地震の可能性

2024年元日に能登半島で震度7の大地震が発生し、甚大な被害が生じました。この機会に改めて、北本市における大地震の可能性について確認しておきます。

なお、ここでの説明は『平成24・25年度埼玉県地震被害想定調査報告書』を基にしています。
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0401/higaisoutei/

想定される地震

埼玉県の調査では、次の地震を想定地震とし、想定される被害状況を調査しています。

  • 東京湾北部地震【海溝型】
  • 茨城県南部地震【海溝型】
  • 元禄型関東地震【海溝型】
  • 関東平野北西縁断層型地震【活断層型】
  • 立川断層帯地震【活断層型】

これらのうち、最も発生確率が高いのが東京湾北部地震、北本市において最も大きな被害が発生するのが関東平野北西縁断層型地震です。この2つの地震について、詳しく見てみましょう。

東京湾北部地震 30年以内に70%の確率

東京湾北部地震は、今後30年以内にM7級の地震が70%の確率で発生すると言われているものです。現実的な備えが必要な地震です。

北本市では、震度5弱~5強が想定されています。東日本大震災の時が震度5弱(4.6)だったので、同じかやや強い揺れが来ると思ってください。建物の被害は、全壊が0,半壊が8棟と予測されています。

北本市での建物被害は少ないと予測されていますが、県南地域では震度6強、都内では震度7にもなると想定されています。県内の全壊戸数1万戸を超える見込みです。

首都直下型地震であり、首都機能がマヒする恐れがあります。都内や県南からの帰宅が困難となる可能性もありますので、お勤め先の地域での被害想定についても調べておくとよいでしょう。

なお、各地震における各市町村での建物被害の見込みは、こちらからご覧いただくことができます。
https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/3445/607061.pdf

関東平野北西縁断層型地震 今後30年間の発生確率0.008%以下

関東平野北西縁断層型地震の発生確率は、今後30年間で0.008%以下とされておりますが、万が一発生した場合には、北本市に甚大な被害をもたらします。

北本市での震度予想は、震度7です。東日本大震災の最大震度が7(宮城県栗原市6.7)、2024年1月の能登地震の最大震度も7です。揺れとしては最大級の地震が発生すると考えてください。

想定される建物被害は次のとおりです。

  • 破壊開始点:北 全壊3,955棟(全壊率15.02%)、半壊3,919棟(半壊率14.88%)
  • 破壊開始点:中央 全壊3,588棟(全壊率13.63%)、半壊3,942棟(半壊率14.97%)
  • 破壊開始点:南 全壊4,875棟(全壊率18.52%)、半壊率3,931棟(半壊率14.93%)

北本市は被害の中心地となり、市内全体の約3割の家が全壊又は半壊となると予測されています。ほぼ壊滅すると言っても過言ではないでしょう。

大地震に備えて

まずは、家や家具の下敷きになって命を落とさないようにする必要があります。北本市では、無料の簡易耐震診断を実施しています。詳しくはこちらのページ(北本市/無料の簡易耐震診断制度)をご覧ください。

命が守れたら、次は救助が来るまで生き延びることです。そのために必要なのは備蓄です。一般的には3日分の飲料水や食料が必要と言われています。家族同士の連絡方法の確認や避難場所・避難経路の確認も重要です。

詳しくは、北本市や首相官邸のホームページをご覧ください。

北本市/大地震に対する備え
https://www.city.kitamoto.lg.jp/soshiki/shiminkeizai/kurashi/gyomu/g14/1416918740225.html

首相官邸/災害が起きる前にできること
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/sonae.html