公共施設マネジメント~公民館や学校の統廃合の方向性~

公共施設の統廃合の必要性

北本市は昭和40~50年代に人口が急増し、公共施設を急ピッチで整備したため、現在では多くの施設が老朽化し、更新の時期を迎えています。今後は大幅な人口減少も予想され、これらの公共施設を更新し、維持管理していくことは、財政的に困難です。

北本市では平成29年3月に「公共施設等総合管理計画」を策定し、今後40年間で公共施設の延床面積を50%削減する方針を定めました。この方針に合わせ、現在「北本市公共施設マネジメント実施計画」を策定しているところです。平成30年中に、市民アンケート、市民ワークショップ、施設利用者アンケートなど実施。この度、計画の素案が示され、2020年2月14日までの期間で市民から広く意見を募るパブリックコメントを実施しています。

この計画によれば、今後40年間の公共施設の更新費用は、658.6億円と推計されています(道路・橋・下水道などのインフラは含まない)。今回の素案のとおり公共施設を統廃合したり、建替えではなく延命化したりすることで、更新費用は326.0億円となり、約332.6億円の節約になるとされています。

基本的な方向性

児童生徒数の減少により廃校となる学校に、公民館等の生涯学習機能などを機能移転し、公共施設として利活用することを基本に方向性を定める。

  • 40年後の学校数は、中学校1校、小学校4校と想定。
  • 廃校となる学校には、公民館等を集約する。また、他施設との複合化を図り、(仮)市民活動交流センター及び(仮)体育機能重視型市民活動交流センターを段階的に2か所ずつ、計4か所整備する。
  • (仮)体育機能重視型市民活動交流センターを2か所整備した時点で、体育センターを廃止する。

統廃合を検討する主な施設

中央公民館以外の公民館(集会所、図書館分室を含む):
市民活動交流センターに機能移転を検討(第1期後期~第2期前半)

勤労福祉センター、コミュニティセンター(保健センター、母子保健センターを含む):
市民活動交流センター等に機能移転(2021~2023年度)

健康増進センター:
市民活動交流センターに機能移転(第1期中)

総合福祉センター:
廃校する学校への施設機能移転を検討(2023年度~第1期後期)

体育センター:
体育機能重視型市民活動交流センターに機能移転(第1期後期~第2期)

栄小学校:
2021年度末に廃校し、市民活動交流センターとして複合化(2021~2023年度)

中丸東小学校:
北本市立学校の適正規模等に関する基本方針に基づき統廃合を検討(第1期中)

その他の小学校:
北本市立学校の適正規模等に関する基本方針に基づき統廃合を検討(第2期以降)

西中学校、宮内中学校:
北本市立学校の適正規模等に関する基本方針に基づき統廃合を検討(第1期後期~第2期前半)

その他の中学校:
北本市立学校の適正規模等に関する基本方針に基づき統廃合を検討(第2期後半以降)

中央保育所、栄保育所:
集約化して建替え(2023年度に集約化)

深井保育所:
存続又は閉所など総合的に勘案しながら検討(第1期中)

パブリックコメントにご意見をお寄せください

今回の計画は長期にわたるものですが、かなり大胆に公共施設を統廃合する案となっています。しかしこれを統廃合せずに更新・維持しようと思えば、それだけ別の行政サービスを削減するか、市民の負担を増やすかしなければなりません。

このような計画は、総論としては賛成、各論反対(統廃合することは仕方ないと思っても、実際に自分が使っている施設の統廃合は止めてほしい)となりがちです。むしろ、公共施設を充実してほしい、という意見もあるでしょう。

この計画は、議会の議決を必要としないため、市民の皆さまからのご意見が極めて重要です。103ページもの資料で読むのも大変ですが、この概要も参考にしてパブリックコメントにご意見をお寄せいただきたいと思います。

なお、全施設の全体工程表は計画案の88~91ページに、施設ごとの概要・適正配置の考え方・工程表は68~86ページに掲載されています。h

なお、本件については、市民説明会を開催すると聞いています。詳しくは改めてお知らせします。

北本市公共施設適正配置計画のパブリックコメントはこちらから
(令和2年2月14日まで)
http://www.city.kitamoto.saitama.jp/shisei/koho/2/reiwa1/1578621639647.html