北本市新型コロナ対策緊急支援パッケージ【第6弾】

北本市新型コロナウイルス感染症対策緊急支援パッケージ(第6弾)の内容

総事業費 2億8,461万4千円
国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用して実施します。

◆主な事業

プレミアム付商品券(クーポン型)事業 1億1,138万1千円

〇 2021.1.1現在、北本市の住民基本台帳に記載されている世帯に、5,000円分のクーポン券を配布。
〇 市内の登録店舗で使用可能。お買い物1千円ごとに500円分のクポーンを使用できる。
〇 使用期間は2021.3.1~2021.4.30。クーポンは2月中に各世帯に送付【申請不要】。

家庭学習のための通信機器整備支援事業 359万円

Wi-Fi環境のない児童・生徒を持つ家庭に、家庭学習のため通信機器を貸し出し、学びの場の環境整備を図るもの。なお、通信費用は各家庭において負担していただく予定。

高齢者等PCR検査費補助事業 400万円

感染拡大や重症化を防止する観点から、行政検査以外の検査で、65歳以上の高齢者や基礎疾患を有する者が、本人の希望により検査を行う場合に、PCR検査に要する費用の一部(上限2万円)を補助(負担割合:国1/2、市1/2)。

※保健所や医師の診察ではなく、自分が心配なので受けたい場合の検査

図書館パワーアップ応援金交付事業 3,183万4千円

〇 中央図書館とこども図書館に自動貸出機を導入。自分で貸出処理ができるようになります。
〇 書籍には管理用のICタグを貼ります。休館日数も短縮されます。

診療・検査医療機関支援金交付事業 425万円

PCR検査を実施する医療機関に支援金25万円を交付します。

一般会計補正予算(第8号)の内容

歳出予算としては、各種新型コロナウイルス感染症対策事業のほか、インフルエンザ予防接種関連や施設型給付費の増額予算が計上されています。

また債務負担行為として、(仮称)新中央保育所新築工事基本設計・実施設計業務、東京2020オリンピック・パラリンピック運営業務(事前キャンプ)などが計上されています。

修正案の内容と提案理由

補正予算(第8号)について、私と工藤議員で修正案を提出しました。減額を提案したのは、次の2事業です。

プレミアム商品券(クーポン型)事業 1億1,138万1千円
庁舎維持管理経費(衛生機械器具類購入) 717万3千円

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、感染拡大防止に全力を注ぐ必要があります。また、全国的に夏以降、自殺者が急増しているほか、失業率も上昇傾向にあります。例年とは異なる傾向を見せており、新型コロナによる直接・間接(心理面、経済面)の影響が生じているものと考えられます。新型コロナで一人も死なせない、という覚悟で市民生活と市内経済を守る必要があります。

プレミアム消費券事業は市内中小事業者の期待も大きく、消費活性化につながるという説明でした。しかしこの事業の対象は、小売店、飲食店、サービス業など市内の一部事業者に限られます。その対象は、令和2年12月に実施しているキャッシュレス型消費活性化事業の対象とも重なります。他の業種の方は新型コロナの影響を受けていないのでしょうか?広く薄く支援を行う形ですが、売り上げが大幅に減少している事業者に手厚く支援をする方法もあったのではないでしょうか?一般質問でも、市民生活や市内経済への影響をどのように調査し、把握しているか確認しましたが、とても納得のできる答弁ではありませんでした。執行部としても、どこに困っている人がいるのか、市民や事業者がどの程度困っているのか、十分に把握できていない様子でした。

また、庁舎維持管理経費は、市役所庁舎に空気循環式紫外線清浄機42台とAI体温検知システム3台を購入するものです。市役所庁舎は新しく、換気システムにより十分な換気量が確保されているそうです。なぜ十分に換気できている施設に清浄機を設置するのでしょうか(ちなみに、学校は窓を開けて換気を確保しています)。また、AI体温検知システムを置いても、人は配置せず、来庁者各自に確認してもらうという説明でした。それでどうやって感染拡大を防ぐのでしょうか。

ないよりはマシ、財源は国の交付金だから、という安易な考えで予算が計上されていると感じました。国の交付金の財源は全額国債、つまり借金です。地方自治法に照らしても、最少の経費で最大の効果を挙げる必要がありますが、いま日本全国でこのような予算計上がなされています。我が国の財政規律は、完全に喪失してしまっています。

こうした流れに警鐘を鳴らすため修正案を提案しましたが、残念ながら修正案への賛成者は我々会派・市民の力の3人で、原案が可決されました。すでに国の交付金を上回る事業費を、新型コロナ対策として計上しています。今後、市内で感染が拡大し、事業活動が停滞しても、追加的な財政支出が難しくなりました。そうならないことを祈るばかりです。