◆一般質問 新ごみ処理施設整備の広域処理方針

動画による解説

北本市のごみ処理は鴻巣市と広域で進めることに!?【前編】 令和2年12月定例会桜井すぐるの一般質問

https://youtu.be/yOBb7S5ERSw

北本市のごみ処理は鴻巣市と広域で進めることに!?【後編】 令和2年12月定例会桜井すぐるの一般質問

https://youtu.be/SX9p7MSUZ-U

実際の一般質問の映像

北本市議会スマート録画配信(一般質問の動画配信)

質問の趣旨

北本市は、鴻巣市・吉見町と一緒に、埼玉中部環境センター(吉見町)でごみの処理をしていますが、老朽化により新たな焼却施設が必要となり、平成25年度に鴻巣市、行田市と基本合意書を交わし、3市での広域処理を行うことになりました。

鴻巣市の郷地・安養寺地区(みずほ斎場の近く)での建設を目指しておりましたが、その建設候補地などの問題から構成3市の間で方向性が一致しないとして令和元年12月12日に白紙解消となりました。

白紙解消の経緯と白紙解消後の動きについて、北本市が8月23日に市民説明会を開催。市長は、あらゆる可能性について調査、検討をする、市民や市議会の意見を聴いて進める、鴻巣市と事務レベルでの勉強会を行うという説明をしていましたが、市議会12月定例会に先立つ11月24日の代表者会議において、市長から急遽、新ごみ処理施設の整備は鴻巣市と進めることに決定したという説明がありました。

新ごみ処理施設の整備を鴻巣市と行うこととした経緯や、広域処理を選択した理由などについて、質問しました。

質問と答弁の要旨

要旨1 鴻巣市と広域処理を行うこととした経緯は

令和2年11月24日の代表者会議において「行政経営会議において鴻巣市と進めていくことが最善と判断し、進めていくとの意見でまとまった。各会派の意見を取りまとめていただき、年内中に出すように」という話があった。新ごみ処理施設の整備については、鴻巣市との広域処理で進めることを、市長として意思決定したということか。それとも執行部としては鴻巣市との広域処理で進めたいが、議会や市民の意見をこれから聞いて、最終的な決断をこれからしたいということか。

現在の施設は稼働開始から35年以上が経過し、新たなごみ処理施設の整備は昨年12月に基本合意書を白紙してから1年が経過しようとする状況で、今後の枠組みについて先延ばしにせず、早急に判断をする必要があると考え、市として鴻巣市と連携して進めていくことを決定させていただきました。

8月の市民説明会では、埼玉中部環境センターの延命化が最優先。今後の可能性は、市民の声、市議会の声を聴きつつ、あらゆる可能性について調査・研究するとのことだった。この間、どんな調査・研究を行い、この結論に至ったのか。

先進事例の調査研究をするよう指示し、町田市を視察したほか、ごみをエタノールに変換する技術について民間事業者から講師を招き、お話を伺ったと聞いている。廃棄物処理を取り巻く環境が変化しており、最新の情報に注意を払い、調査・研究を続けていく。

市民・市議会の意見を聴くとのことだった。市議会はまだ、何ら意見を出していない。市民では「ごみ減量等推進市民会議」で熱心に議論をしていただいている。具体的な意見や提言をいただいたか。

現在のところ、ごみ減量等推進市民会議から具体的な意見や提言はいただいていないが、熱心に議論していることはうかがっている。議論の結果は、今後の検討の参考にさせていただきます。

埼玉中部環境センターの延命化はどうか。

埼玉中部環境保全組合の議会で、来年度以降の存続・延命会の費用を予算化して、これから調査するということです。なお、枠組みを単独にするのか、広域化するのかについては決定させていただいたということで、その後についてはしっかり議論を聞き、反映させていきたいと思っています。

(桜井捕捉)つまり、埼玉中部環境センターの延命化も決めず、市民や市議会の意見の聞かず、十分な調査・研究も行わないままに、鴻巣市と一緒に進めるという枠組みだけを決定したということ。

要旨2 広域処理の利点について

北本市単独ではなく鴻巣市との広域処理を行う利点として、一般論としては、スケールメリットを生かした経済性が挙げられる。しかし、令和元年10月に鴻巣行田北本環境資源組合が示した事業費は20年間の運営費も含めると600億円を超えていた。高圧線や余熱利用施設の整備もあり、単独で整備するよりも本当に安価なのか疑問がある。白紙解消となった原因も、まさにその点。だからこそ、単独も含め、あらゆる可能性を調査・研究するのではなかったのか。広域処理の利点について、どのように考えているか改めて伺う。

広域処理のメリットとしては、施設整備費や維持管理経費が安くなること、集約化により環境負荷の低減化や効率的な熱回収が可能になること、再生利用が容易になることなどが挙げられている。今後の協議においては、前回の計画の検証と併せ、広域化によるスケールメリットを最大限に発揮できるようしっかりと協議し、本市に最も適した施設となるよう進めてまいりたい。

鴻巣市は郷地・安養寺地区を建設候補地として検討していくとしている。建設候補地の見直しを求める考えはあるか。

ごみ処理場を建設するに当たり最も大変なのが用地選定と一般的に言われている。既に地元の合意が得られている郷地・安養寺地区は候補地の一つになると考えています。しかしながら鴻巣市を含めた新たな枠組みは確定していないので、新たな枠組みにおける検討の中で、適地でないとなれば、見直しが必要になるものと考えています。

郷地・安養寺地区の地元からは余熱利用施設の要望が出されており、非常に期待されている。余熱利用施設の在り方についてはゼロベースで再検討が必要だと考えるが、いかがか。

鴻巣行田北本環境資源組合で計画を進めていく中で、地元の方々から要望があった。今後の方針については、新たな枠組みがどういったものになるのか、焼却施設の規模による熱量がどの程度になるのか、そういったものを考慮しながら再度検討していく必要があると考えている。

桶川市や吉見町も今後の目途が立っていない。広域処理への参加を呼び掛ける考えはあるか。

鴻巣市と進めていくとの判断はしたが、2市だけで進めていくと決定したものではありません。近隣自治体との新しい枠組みを模索し、今まで以上のスピード感を持って新ごみ処理施設の整備に取り組んでまいります。