令和3年10月19日に開催された埼玉中部環境保全組合議会定例会では、令和2年度決算について審査しました。そこで気になった点、確認した点について説明します。
1.基金残高
財政調整基金の残高は、前年度末残高から約半減の2,830万1,165円。前年度も約半減しており、ここ2年で激減しています。令和3年度当初予算での財政調整基金繰入額は、わずか215万1千円(前年度5,255万9千円)でした。
一方で、3款 衛生費、1項 清掃費、2目 塵芥処理費の修繕料は、
H30 70,265,708円
R元 86,202,845円
R2 29,305,759円
と、令和2年度に大きく減少しています。
財政調整基金残高が目減りしているために必要な修繕ができていないのではないかと質疑しましたが、H27~H30で修繕計画に基づく修繕を実施しており、今後は今年度実施している精密機能検査の結果により修繕を行っていくため、R2年度は修繕が少なかったとの説明でした。
また、財政調整基金の残高については、令和3年度は桶川市からの受託事業収入(予算額6,900万円)があるので回復が見込めるとの説明でした。
なお、懸案であった大間最終処分場(上尾道路の整備により最終処分場の埋設物を撤去する必要があること)については、大宮国道事務所が全量撤去を行うことになったとのこと。これにより、施設整備基金(残高約14億円)を現有施設の修繕や新施設の整備に活用できることになりそうです。
2.有価物売却収入
粗大ごみの処理にあたっては、粗大ごみを破砕し、鉄やアルミなどの有価物を抽出、可燃物は焼却しています。令和2年度は新型コロナウイルス感染症のまん延により在宅期間が長くなったせいか、粗大ごみの収集量が大きく増加しました(前年度比15.74%増)。一方で令和2年度決算では、有価物売却収入が前年度の320万5,923円から224万5,541円に減少(△30.0%)しています。
この要因について質疑したところ、鉄、アルミ、段ボールなどの売却単価が令和元年度下期以降大きく下落しているとの説明がありました。これについては今後、詳細に調査したいと思います。