令和4年6月定例会に提案された補正予算

令和4年6月定例会に提案された補正予算の記者発表資料

令和4年5月定例記者会見資料はこちらから
https://www.city.kitamoto.lg.jp/material/files/group/1/R40527kisyakaiken.pdf
※市のホームページ(PDFファイル)が開きます。

議案第29号 令和4年度北本市一般会計補正予算(第1号)【全員賛成】

生活困窮者自立支援業務経費 88,854千円
子育て支援業務経費 111,688千円
・ひとり親子育て世帯生活支援給付金 62,000千円
・その他低所得の子育て世帯生活支援特別給付金 44,000千円
・事務費 5,688千円
※給付金のうち1/2は市の独自支給

新型コロナウイルスワクチン接種業務経費 291,965千円
・第4回の接種に係る費用

◆桜井の質疑

 

Q.国からの5万円と市が追加給付する5万円の根拠は?
A.国からは金額の根拠は示されていない。本市では過去の給付金を参考に国の給付金と併せて10万円になるようにした。
Q.県内市町村における上乗せ・横出しの状況は?
A.県の調査によると上乗せは本市を含め3団体、検討中が7団体。横出し(所得制限を設けず一律で支給)は桶川市(15歳以下、児童1人3万円)のみだが、鴻巣市でもその予定とのこと。
Q.所得制限を設けず広く薄く給付することについては検討したか?
A.子育て世帯への臨時特別給付金では国が対象外とした世帯に市が独自に給付することとしたが、この時の国の対象は児童手当受給世帯だった。今回国が対象とするのは真に困窮する世帯だったために、本市が独自に給付する分も同様とした。

◆桜井の討論(要約)

 

子育て世帯への生活支援特別給付金について、本市が独自に1人5万円を加算して給付する内容を含んでいる。国が給付対象としている低所得世帯において消費支出に占める割合が特に大きい食費や光熱水費の物価が大きく上昇しており、国の給付額5万円では物価高騰分を賄えないことが推測できるが、所得制限により支給されない子育て世帯でも少なからず物価高騰の影響を受けている。特に所得基準をぎりぎりで超過している世帯は、ほんのわずかの差で1円も受給できない。追加給付は一つの政治判断として理解はできるが、給付を受けられる世帯と受けられない世帯との差があまりにも大きすぎる。物価高騰により市民や市内事業者が困窮しないよう、より効果的な対策を講じることを引き続き検討することを要望し、賛成討論とする。

議案第30号 令和4年度北本市一般会計補正予算(第2号)【全員賛成】

★主な事業

キャッシュレス型消費活性化事業 100,901千円
過去2回はPayPayで購入して30%還元されるキャンペーンを実施。今回は3事業者に拡大する(決済事業者は未定)。1事業者当たりのポイント付与上限が1万ポイント、最大で1人3万ポイントが付与される。

生活困窮者に対する生活物資等支援事業 1,273千円
急迫した生活困窮者に提供できるよう食料品や日用品を購入する。基本的には相談とセットで次の制度につなぐまでの間を支援する。

公立保育所オムツ施設内処理事業 392千円
オムツの持ち帰りを中止し、保育所で事業系一般廃棄物として処理するため、屋内外に設置するごみ箱を購入する。

HPVワクチン任意接種償還払い事業 2,550千円
積極的な接種勧奨を控えていた期間に公費負担での接種を逃し、その後自費で接種した方に対し、接種費用を補助する。

子どもの権利擁護委員設置事業 9,450千円
子どもの権利擁護委員や相談員の報酬、相談員の受講する子どもアドボケイト講座受講費用、相談窓口を案内するリーフレットの作成など。

子どもの権利普及啓発事業 6,544千円
行動計画の策定費用(令和5年度まで)、こどもの権利の日のイベント開催、条例を解説する小冊子(小学校低学年・高学年、中高生、一般向け)など。

繰越明許費・新中央保育所整備事業
・令和4年度中に完成する予定だったが、入札方式を総合評価方式に改めるための準備に時間を要し、年度内の完成が困難になったため、繰越明許費を設定するもの。なお完成は令和5年6月を予定し、開所時期(令和5年夏頃)に変更はない。

◆桜井の討論(要約)

この補正予算(第2号)には、新型コロナウイルス対応地方創生臨時交付金のうち、コロナ禍において原油価格や電気・ガス料金を含む物価の高騰の影響を受けた生活者や事業者の負担の軽減をするため、今年4月に創設された「コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分」の活用を予定した事業が含まれている。
目玉としてキャッシュレス型消費活性化事業【第3弾】の予算1億90万1千円が計上されているが、次の問題点がある。

 

①決済事業者から十分な情報が開示されず、事業効果を十分に検証できない。
②実質的な恩恵を受ける消費者のうち、約半分は市外の住民である。

③事業に参加できる事業者が限定される。

 

さらに、今回は決済事業者を3社に増やすことで、還元を受けられる額が増えることになるが、元々生活に困窮している人は満額利用することが困難で、富裕層向けの制度設計となっていることも問題である。
財源として「物価高騰の影響を受けた生活者・事業者の負担を軽減するために交付された交付金」の活用を予定しているにも関わらず、その目的に対応した制度設計の見直しがされていないことも問題である。
具体的な経済波及効果は明らかではないが、一定の市民及び事業者の支援になるのも事実なので、本事業の実施を否定はしないが、物価高騰の影響を受けた生活者及び事業者への支援策として、これだけでは不十分であることは言うまでもない。
今回の一般質問でも、給食費への補助、農家への支援など様々な提案があった。生活困窮者に提供する食料品や日用品を購入する予算を計上したことは評価するが、その予算額はわずか。
近隣や他市の事例を参考にするのも良いが、しっかりと市民や市内の事業者の声を聴き、交付金の目的に沿った更なる支援策を講じることを強く求め、賛成討論とする。

議案第31号 令和4年度北本市一般会計補正予算(第3号)【全員賛成】

歳入 市債16,100千円、財政調整基金繰入金1,835千円
※市債は充当率90%、交付税措置率30%

歳出 教育費社会教育費 17,935千円

野外活動センターの空調3系統のうち1系統(多目的ホール・体験学習室・会議室等)が壊れ、修理による対応が困難なため、新しいものに交換する工事を行うもの。3系統中1系統(風呂場脱衣所等)はすでに改修ずみ。残りの2系統についてまとめて改修する。多目的ホール等は空調が使用できないため、夏場の貸出しを中止する可能性がある。工事の完了は年度内を予定。