建設検討委員会(第4回)報告

埼玉中部環境保全組合による『新たなごみ処理施設等建設検討委員会』(第2期)について、令和5年12月22日に第4回委員会が開催されましたので、その概要を報告します。

日時 令和5年12月22日(金)14時~16時20分
場所 埼玉中部環境センター4階大会議室

第3回検討委員会の意見に対する報告は次のとおりです。

プラスチック資源循環戦略のマイルストーンについて、鴻巣市議の川崎委員から基本方針に掲げるのかという質問があり、事務局は、基本理念・基本方針に含まれるとの考えを示しました。

添付資料 資料2_2_補助的な処理施設の整備方針(添付資料) (tyuubu-kankyo.jp) 

剪定枝の堆肥化、チップ化

主に事業系の剪定枝を分別収集し、堆肥化・チップ化することで、可燃ごみの減量化と全体コストの削減につながるとして、施設整備の対象とするものです。収集後、組合で処理するか処理業者に委託するかについては、引き続き検討します。

なお、概算費用の積算に当たり比較した施設は2008年に整備されたものであり、現在よりもかなり安く整備できているはずです。整備費と維持管理費の合計では、焼却施設単独整備478億4,100万円、焼却施設+剪定枝処理施設整備476億4,500万円と約2億円のコスト削減に繋がると説明されましたが、実際にはもっと高額になる恐れがあります。

また、生成された堆肥やチップは一般家庭向けに販売又は無償配布されることになりますが、安定的な需要が見込めるかどうかについても引き続き調査が必要です。

厨芥類の堆肥化

厨芥類=生ごみを分別収集し、堆肥化することを検討しましたが、20年間で約20億円のコスト増につながるだけでなく、生ごみを分別収集することについて住民の負担も大きくなることから、整備は行わないこととなりました。

しかし、生ごみは水分を多く含んでおり、燃やすのに負荷が掛かるごみです。可能な家庭には引き続き個別に堆肥化に取り組んでいただくとともに、一般の家庭でも『水切りの徹底』をお願いしたいところです。

厨芥類の飼料化

こちらも堆肥化と同様に全体コスト増や市民の分別の負担増につながるとして、整備は行わないこととなりました。飼料化の場合は家畜のエサとなるものなので、栄養成分や水分量の調整が必要となり、管理も難しくなります。家庭系ごみの処理には向かない方法と言えるでしょう。

廃食用油の燃料化(BDF)

廃食用油(天ぷら油)などを分別収集し、化学処理によりBDF(バイオディーゼルフューエル)化するものです。BDF化施設を整備し、処理することによる全体コストの増はわずか(20年間で9,100万円増)ですが、北本市と鴻巣市ではすでに公民館において回収し、BDF化を行っており、組合として分別収集・処理するメリットがないことから、整備は行わないこととなりました。

トンネルコンポスト(好気性発酵乾燥方式)

香川県三豊市において採用されている方式で、三豊市ではトンネルコンポストにより可燃ごみを固形燃料化し、製紙工場に売却しています。焼却処理しないことからCO2の削減につながるもので、新たなごみ処理方式として期待されているものです。

しかし当組合が採用した場合には、固形燃料の引き取り手がいないことが最大のネックとなります。固形燃料として売却できない場合、可燃ごみとして処理することとなります。今回の試算では、トンネルコンポストにより可燃ごみを圧縮し、残渣を焼却するための焼却施設を併せて整備する方法を想定しています。

三豊市が整備した際の整備費は約18億円(日量43.3トン)でしたが、小松島市がアンケート調査した結果では日量1トン当たり149百万円、当組合の場合226億4,800万円と算定されました。三豊市は第1号施設でかなり割安に整備されたと聞いています。またここ数年の資材価格や人件費の高騰の影響もあるでしょう。20年間の維持管理費を併せ、焼却施設単独での整備よりも403億6,500万円増(882億600万円)という試算結果となりました。

なお、処理施設が大きくなればスケールメリットが働き、1トン当たりの整備費も安くなるのではないかとの意見がありますが、トンネルコンポストの場合は1本のトンネルで処理できる量が決まっており、量に応じてトンネルの本数が増えるだけです。面積も必要になりますし、整備費も安くなりません。

小松島市の検討結果を基にした今回の試算は少し過大ではないかとも思いますが、トンネルコンポストと焼却の2施設を造る必要があるわけで、全体コストが大きくなることは明らかです。また、トンネルコンポスト施設は国からの交付金の対象にもなりませんから、構成市町の財政負担も著しく増えます。以上のことから、トンネルコンポストは整備は行わないこととなりました。

紙おむつ

紙おむつのリサイクルについては、まだ事例が少なく、全体コストの増にも繋がることから、整備を行わないこととなりました。

しかし高齢化の進行に伴い、紙おむつごみの増加は懸念されるところで、国としてもリサイクルを推進しています。

現段階で組合全体で域内の紙おむつ全てを分別収集し、処理することは非現実的ですが、まずは各自治体や事業者による独自の取組を進め、そこから徐々に広げていくべきと考えます。

第2回検討委員会で、処理方式の一次選定を行い、焼却(ストーカ式、流動床式)、ハイブリッド(メタン化+焼却)、ガス化溶融・改質(シャフト式、キルン式、流動床式)の大きく3方式(細かく6方式)が選定されていました。

今回は、これらの方式についてさらに細かく評価し、処理方式を1つに絞り込みました。

結果としては、評価点数が最も高く、整備費も最も安価になる『焼却(ストーカ式)』を採用することになりました。

今回アンケートの回答があった8社全社がストーカ式を推しており、多くの業者に入札参加が見込め、競争原理が働くことも大きなメリットです。ここ数年、新設された焼却炉のほとんどがストーカ式なので、妥当な判断だと言えます。

ストーカ式を採用することに異論はありませんが、評価項目「資源物の回収量」の評価に当たり、セメント原料が多く回収できるストーカ式とハイブリッド式が高評価とされたことには異論があります。

焼却炉では、焼却後に焼却灰が残り、当組合ではこれをセメント原料としてセメント工場に処理をお願いしています。セメントの原料になってはいますが、お金を払って処理してもらっているもので、焼却灰は少なければ少ない方が良いのは間違いありません。売却できるメタルやスラグと同列に比較し、焼却灰の方が量が多いからと高得点にした点は、私には理解ができません。※評価点を下げたとしても結果は変わりません。

新たな処理施設において、焼却施設と粗大ごみ処理施設の他に整備する施設について検討するものです。

具体的には、不燃ごみ、プラスチック類(容器包装プラ、製品プラ)、有害ごみについて検討しました。①個別に処理を委託する場合、②組合で収集し、処理は業者に委託する場合(ストックヤードを整備)、③組合で収集後、選別・破砕等を行う場合について、比較検討しました。

不燃ごみ

現状では各市町で収集しており、そのまま処理業者に委託しています。

組合で収集した後、金属と非金属を分別(金属は売却)し、可燃残渣は焼却、その他残渣は処理委託する方法を採用することとなりました。なお、製品プラスチックはプラスチックごみとして分別収集することになります。

プラスチック類

現状では各市町で収集しており、そのまま処理業者に委託しています。

新施設の稼働後は、容器包装プラスチックだけでなく、製品プラスチックもプラスチック類として分別収集することになります。組合で収集した後、選別を行い、容器包装プラと製品プラはペール化して処理委託(容器包装リサイクルルート)、可燃残渣は焼却する方法を採用することとなりました。

有害ごみ

現状では各市町で収集しており、そのまま処理業者に委託しています。

新施設では、ストックヤードを整備し、各市町から集約の後、処理業者に委託する方式を採用することとなりました。