令和6年第1回(3月)定例会に提案された令和5年度補正予算は、6件です。そのうち1件は令和6年1月19日で市長が専決処分したものの承認を求める議案です。議案ごとにその内容について解説します。また、令和6年度の補正予算(第1号)が追加提案されています。
なお、議案第22号から第26号の議案は、一つのファイルとして提供されています。下のリンクからご覧ください。
議案第22号-第26号(PDFファイル:18.9MB)
国の補正予算により給付することとなった低所得者支援及び定額減税を補足する給付について、国からの指示により早急に給付する必要があるため、専決処分を行ったもの。財源は全額が国庫補助金である。
補正予算の内容
個人住民税の均等割のみが課税されている世帯(均等割も課税されていない世帯には別途給付する)に対し、1世帯当たり50万円を支給します。また、令和5年度における個人市民税非課税世帯及び均等割のみ課税世帯について、18歳以下の児童1人当たり5万円を支給します。いずれも、基準日は令和5年12月1日です。
すでに北本市ホームページで周知されておりますので、詳しい内容は市のホームページをご覧ください。
補正予算の主な内容
受験生への受験料・模試費用補助 70万円
国・県の補助制度創設に伴い、受験料・模試費用の補助を実施します。生活困窮者支援事業の学習支援事業を受けていることが条件となります。令和5年度の模試・受験についても遡って対象とします。
北本市土地開発公社残余金の基金への積立て 4億3,204万2千円
北本市土地開発公社の解散・清算に伴い、残余金を市の歳入とし、全額を公共施設整備基金に積み立てる。
地方交付税の増額 1億5303万3千円
令和6・7年度の臨時財政対策債元利償還金分を前倒しで交付する(7451万3千円の全額を減債基金に積み立てる)。また、臨時経済対策費及び調整額として追加交付する。
ふるさと納税の減額 △2億3千万円
令和6年度のふるさと納税寄附額が予算額を下回る見込みとなったことから、歳入・歳出を減額する。
北本総合公園スコアボード設備改修事業の繰越し
電線ケーブルの供給不足で入手困難なため、事業を繰り越す。令和6年5月末に完成の予定。
補正予算の内容
後期高齢者医療保険料の軽減対象者が見込みを下回ったため、保険基盤安定繰入金を減額するとともに、後期高齢者医療広域連合納付金を減額する。
補正予算の内容
令和5年度の国庫補助金の内示割れ(予算額よりも交付額が少なかった)に伴い事業費の減額補正を行います。
当初予算では道路15路線、建物の物件補償4件を予定していましたが、道路は4路線、物件補償は2件にとどまりました。
補正予算の内容
入院(心疾患、脳血管疾患、がんなど)の増加により療養給付費(1,479万4千円増額)、高額療養費(4,232万6千円増額)などが増加したことに伴い、増額補正するものです。諸支出金は保険給付費等償還金で、過年度に発生した第三者行為、事故等で保険者以外の方が賠償責任を負う場合や不当利得、国保の資格がないのに社保などの資格で医療を受けた場合の償還額が確定したことに伴い増額補正(3,492万円)します。
補正予算の内容
地域支援事業の「介護予防・生活支援サービス事業」のうち、訪問型・通所型サービスの利用が予想を上回って増加し、予算が不足する見込みとなったため、増額補正を行うもの。傾向としては70代の方の利用が増加している。訪問型・通所型の両方が増加しているが、特に訪問型の増加が著しい。サービスの利用に伴ってプランの作成が必要となることから、「介護予防ケアマネジメント事業経費」も増額する。
補正予算の内容
令和6年度価格高騰重点支援給付金給付事業 2億677万2千円
長引く物価高の影響に鑑み、令和6年度に新たに低所得世帯(住民税非課税世帯及び住民均等割のみ課税世帯)となった世帯への負担の軽減を図る事業。財源は全額が国庫支出金。基準対象日は令和6年6月3日。準備が必要なため補正予算として計上する。
①基準日時点において北本市に住民票がある住民税非課税世帯等(世帯給付)
10万円、非課税1000世帯・均等割のみ課税600世帯を見込む
②①の世帯に属する18歳以下のこども(こども加算)
こども1人5万円、590人を見込む
事業費1億8950万円、事務費1339万7千円
調整給付金給付事業を実施するためのシステム改修 387万5千円
令和6年度に実施される定額減税可能額が減税前の税額を上回る(=減税しきれない)と見込まれる所得税・住民税の納税義務者に対し、調整給付金を支給する準備に必要なシステム改修経費。全額が一般財源(財政調整基金繰入金)だが、交付税措置される見込み。