令和3年度一般会計補正予算(第7号・9月)の概要

令和3年9月定例会に提案され、可決された令和3年度一般会計補正予算(第7号)について解説します。

この補正予算は、令和2年度の決算の確定、地方交付税など国からの交付金の決定、新型コロナウイルス感染症対策に関する補正ほほか、これまで懸案となっていた課題の解消を図ろうとするもので、全体としてポジティブな内容と言えます。

なお、この議案は賛成全員で可決されましたが、私は賛成討論を行い、新型コロナウイルスの感染拡大防止困窮している市民を支援するための追加対策を講じる追加補正予算を提案することを強く求めました。

1.令和2年度決算に伴う補正

令和2年度一般会計決算は実質収支額が11億5千万円を超える大幅黒字となったため、当初予算で予定されていた財政調整基金からの繰入れを大幅に減額した上で、財政調整基金など4つの基金に計7億2,100万円を積み立てることができました。

2.地方交付税等の決定に伴う補正

普通地方交付税の交付額や臨時財政対策債の発行可能額(地方交付税の振替措置)等が決定したことに伴い、増額補正を行います。

3.新型コロナウイルス感染症対策

キャッシュレス型消費活性化事業 64,336千円
昨年12月に実施して好評だった事業の第2弾。昨年はPayPayのキャンペーンでしたが、今回は未定です。実施時期は今年12月を予定しています。

安心宣言飲食店プラス支援給付金給付事業 20,017千円
対象 「彩の国『新しい生活様式』安心宣言飲食店プラス」の認証を受けている市内飲食店
給付額 10万円(1事業者1回限り)
申請期間 令和3年10月15日~12月15日
申請方法 郵送(申請書は市HPからダウンロード可)

子育て世帯生活支援特別給付金給付事業 9,475千円
新型コロナウイルス感染症により影響を受けた低所得の子育て世帯に対し支給している子育て世帯生活支援特別給付金の予算の不足が見込まれるため、増額する

重度心身障害者医療費現物給付化事業 1,493千円
重度心身障害者の医療費窓口払いを令和4年度から廃止するためのシステム改修等

土地・家屋評価用タブレット導入事業 2,133千円
固定資産税の評価に当たり事務を効率化するため、タブレット、専用ソフト等を導入

修学旅行等費用補助金交付事業 3,350千円
小中学校の修学旅行の中止に伴い、キャンセル料等の費用を補助(保護者の負担をなくすため)

備品購入費(加湿空気清浄機、大型モニター)3,337千円
加湿空気清浄機:放課後子ども教室に設置
大型モニター:市役所会議室に設置

4.その他の主な補正

民設放課後児童クラブ補助事業 320万円
学童保育室の過密解消が課題となっていることから、民間設置の学童保育室の設置を促進するため、整備費の補助を新たに行うものです。過密解消は長年の課題で私も度々一般質問で取り上げてきました(令和3年第1回定例会の一般質問)。とりあえず一歩前進です。予算は2施設分(1施設160万円)を計上しています。

在宅重症心身障害児の家族に対するレスパイトケア事業補助金交付事業 165万円
医療的ケアを必要とする超重症心身障害児を在宅で介護する家族の精神的・身体的負担の軽減を図るため、対象児をショートステイ及びデイサービスで受け入れた施設等に補助金を交付します。県が実施している事業で、県と市が1/2ずつ負担します。県内40市では北本市だけが実施していませんでした。

(出典)埼玉県リーフレット

西小学校給食室整備事業 1,438万9千円
西小学校給食室の建替工事の実施に伴い、更新が必要な厨房機器等を整備します。

トラックスケール修繕料等 329万5千円
北本市一般廃棄物一時保管所のトラックスケール(車ごと重量が計れる設備)を修繕します。平成30年8月にトラックスケールが故障した後は運搬業者の自己申告により確認していましたが、市長から監査委員に監査の要求があり、調査の結果、監査委員から改善の意見が出されことを受け、検討の上、修繕することとなりました。

生ごみ処理機器購入費補助事業 38万7千円
北本市では生ごみ処理機器購入費補助制度を設けていますが、希望者多数により予算が不足したため、増額します。